乗鞍岳では畳平周辺での目撃情報が多く、近年でも頻繁に目撃されています。
ツキノワグマは,黒色の体毛と丸く比較的大きな耳を持ち、胸の三日月型の白斑が特徴的で、木登りが得意です。
食性は雑食ですが、肉食よりも植物食が多く、木の実や新芽を好んで食し、夏場には昆虫なども食します。
高山帯に生息するツキノワグマでは,夏期には高標高地(2,100~2,300m)に生息していますが、秋期には低標高地(1,000~1,500m)の落葉高樹林帯に生息地を移動させます。
近年、ツキノワグマが大量の果実の種子を、消化によって破壊することなく遠方に運ぶ、種子散布者としての役割があるのではないかといわれています。
ツキノワグマは本来臆病な動物なので、優れた聴覚・嗅覚を駆使して人との接触を避けて生活しています。ツキノワグマ生息地ではクマ鈴などを携行し、クマに人間が近くにいることを知らせましょう。クマは、むやみに人を襲ったりしない動物です。もしもクマを目撃した場合は、クマを刺激せず静かに立ち去りましょう。