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飛騨大鍾乳洞のご紹介

中部山岳国立公園の中でも岐阜県圏内にある観光施設やイベントなど
様々な「中部山岳国立公園」の魅力をご紹介します。


 中部山岳国立公園の岐阜県側の南端に位置する乗鞍岳のふもと、岐阜県高山市丹生川町の飛騨大鍾乳洞をご紹介します。

標高900m!日本一高い場所にある観光鍾乳洞

画像提供:飛騨大鍾乳洞

 飛騨大鍾乳洞は、飛騨高山と奥飛騨温泉郷の中間に位置し、全長約800mにも及ぶ見どころ豊富な国内屈指の観光鍾乳洞です。標高900mという、観光鍾乳洞としては日本一高い場所に位置し、洞内の通年平均気温は約12℃とひんやりしていて真夏には絶好の避暑スポットとしても地元で愛されています。


鍾乳洞のでき方を解説

1.鍾乳洞は石灰岩でできている場所にしかできない!

 鍾乳洞ができる場所は、石灰岩という岩石でできている場所に限られます。
石灰岩は、主に大昔の生物の殻など炭酸カルシウムが堆積してできた岩石のことで、海で堆積してできた石灰岩が地殻変動によって隆起してきた場所で鍾乳洞は形成されます。

2.雨水が石灰岩を溶かす

 雨水には空気中の二酸化炭素が含まれていて、弱酸性です。(二酸化酸素は酸性)
この弱酸性の雨水が石灰岩の土地に降ると、石灰岩の主成分である炭酸カルシウムを溶かして地下へ染み込んでいきます。水が地下に染みこむ際、土壌内の空気からまた二酸化炭素を取り込み、尚且つ、地下になればなるほど圧力がかかり二酸化炭素が溶けやすくなるという感じで、地下水は地上の河川に比べて多くの二酸化炭素が溶けているので、より酸性になり、それに伴って石灰岩もどんどん溶けていきます。

3.浸食により洞窟出現!

 地表の水が断層沿いに地中に染み込み、集まって地下に溜まる。その地下水が流れ、地下水脈になると、その周りの石灰岩を溶かしていくので空洞ができます。空洞が大きくなり、周りと連結してより大きな空洞となり洞窟になります。
さらに、地下水脈の流量が多くなると、周りの砂利や砂も巻き込み、さらに浸食が進む。空洞同士が繋がったり空洞の天井が崩れて穴があいたりしながら、横方向や下方向に向かってどんどん空洞が広がっていきます。こうしてゆっくりゆっくり数万年以上の時間をかけて鍾乳洞ができあがります。

4.鍾乳石って?

 洞窟の中で、天井から染み出してきた炭酸カルシウムを多く含んだ水から二酸化炭素が抜け、滴となって落ち、再び石灰質の岩石を作ります。炭酸カルシウムが沈殿してできたものを鍾乳石といいます。
天井から垂れ下がるように成長したものを「つらら石」、つらら石を伝って床に落ちた水滴がタケノコ状に堆積したものを「石筍」、長い年月によってつらら石と石筍が柱状につながったものを「石柱」といいます。

※下記参考文献より
・洞窟サイエンス編集委員会,子供の科学サイエンスブックどうしてできるか?なにが存在するのか?洞窟の不思議とそこに生息する生き物たち,誠文堂新光社,2009
・徳富一光,しょうにゅうどう探検,あかね書房,1980
・地学団体研究会『シリーズ・自然にチャレンジ』編集委員会,シリーズ・自然にチャレンジ6ぼくらの洞くつ探検,大月書店,1987

飛騨は昔、海だった!

 日本列島に分布している石灰石の多くは、今から2~3億年ほど前に海の底でできたものであるということなので、そこからも分かるように、飛騨は、昔、海の底だったんですね。
飛騨大鍾乳洞は、そんなはるか遠い昔々の、この地の歴史が分かる貴重な施設です。人知れず何万年もの膨大な年月をかけて形成された神秘の洞窟を気軽に楽しめるのが魅力です。

画像提供:高山市観光情報

 飛騨大鍾乳洞は、昭和40年に発見され、学術的にも極めて珍しく日本では、この鍾乳洞でしか見ることが出来ない、左右にねじれながら垂れ下がっている「ヘリクタイト」と呼ばれる鍾乳石を見ることができます。

ヘリクタイト  画像提供:飛騨大鍾乳洞

洞窟環境を活用!日本酒・焼酎・ワインを低温貯蔵

画像提供:飛騨大鍾乳洞

 洞窟内をまるで探検のように進んで行くと、突如として立派な貯蔵庫に遭遇します。年間を通して安定した気温を保つ洞内環境を利用して、洞窟内にて日本酒・焼酎・ワインを低温貯蔵しています。低温で長期貯蔵すると、まろやかになり、一味違ったお酒がお楽しみいただけるそうです。お土産品としても喜ばれています。

盗まれた金塊を展示

戻ってきた金塊  画像提供:飛騨大鍾乳洞

 飛騨大鍾乳洞には「大橋コレクション館」が併設されています。
飛騨大鍾乳洞の発見者である「故・大橋 外吉」氏が集めた約1000点にも及ぶ世界の美術品、装飾品などが展示され、展示品の中には2007年当時全国を騒がせた金塊盗難事件の金塊のレプリカと、バーナーで溶かされた実物の金塊もあり、こちらの施設の目玉となっています。


飛騨大鍾乳洞のイベント~氷の渓谷~

画像提供:高山市観光情報

 木々に谷の水をかけて凍らせた「氷の渓谷」。高さ30mにもなる氷柱はまさに圧巻。蒼白く輝く氷柱は美しいの一言に尽きます。期間限定のライトアップもお楽しみいただけます。

【開催時期】1月上旬~3月上旬
【開催時間】午前9時00分 から 午後4時00分 まで
【氷の渓谷ライトアップ】 日没~午後8時00分

営業案内

営業日:年中無休 
営業時間:4月~10月:8:00~17:00、11月~3月:9:00~16:00
料 金:大人(高校生以上)1100円、小人(小・中学生)550円
駐車場:無料

※営業時間等の詳細・イベントの開催情報等は、飛騨大鍾乳洞のHPにてご確認ください。飛騨大鍾乳洞

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