標高1,000mに位置する岐阜県高山市高根町は、乗鞍岳と御岳山を望み、
野麦峠や日和田高原など、大自然に囲まれた山間の町です。
その高根町で、飛騨地域初の「完全閉鎖人工光型植物工場」が昨年9月より稼働となりました。
今回は、乗鞍岳から流れる美味しい水で栽培された、
洗わずに食べることができる「ちょっと贅沢な野菜」のご紹介です。
1年を通して栽培を可能にした「完全閉鎖人工光型植物工場」
「高根町に雇用を創出し、地域活性化、更には人を誘致できるような地域にしたい」そう語ってくれたのは、『株式会社Ferme du Soleil(フェルメ・デュ・ソレイユ)』の代表取締役・五十嵐さん。
千葉県出身の五十嵐さんは、大学卒業後に農林水産省に入省し、在イスラエル日本国大使館に出向しました。その際、第二次世界大戦中に「命のビザ」と呼ばれる日本通過ビザを発給し、約6,000人のユダヤ人を救った、八百津町出身の外交官・杉原千畝(ちうね)ゆかりの地を巡る観光ルートの仕事をしたことがきっかけで高山市と縁ができ、現在の工場となる建物の紹介を受けました。
過疎化が進む高根町において、遊休化している施設を有効活用し、季節を問わず1年を通して生産することで雇用創出・地域活性化を図ると共に、人の誘致にも繋がるのではないかと考え、高根町での工場設立に至ったのだとか。
美味しさの秘訣は、乗鞍岳から流れるおいしい水
Ferme du Soleilで栽培されているのは、リーフレタスやルッコラなどの馴染みのある野菜から、バジルなどのハーブ類、エディブルフラワーと呼ばれる色鮮やかな食用花まで、約50種類に及びます。
工場内にある栽培室に土はなく、植物はスポンジ製の苗床に育苗されて水耕栽培で育ちます。安定した品質や収量を維持するために気温や湿度などが管理され、太陽光に近い色味のLEDで光合成が促されます。
そのため『水』は、美味しい野菜をつくるための大切な要因の一つ。
高根町は、北に乗鞍岳・南に御嶽山と3,000m級の山を一望できる美しい地域で、その立地条件から、乗鞍岳から流れる美味しい水を利用でき、必要な養分をその清らかな水に溶かした養液で育てることができるのです。
乗鞍岳からの水をふんだんに利用できることも、高根町に工場を構えた理由の一つなんだとか。
世界のマーケットから支持される「コーシャフード」
自治体などが誘客してきた背景もあり、高山市は日本の中で最もイスラエル人観光客が訪れる地域。イスラエルの約7割を超えるユダヤ教には「コーシャ」と呼ばれる食事規定があり、「清浄な食品」だけを口にできるという規定があります。
海外のマーケットでは、ユダヤ教徒以外の人も「安心のイメージが高い』という理由からコーシャフードを買い求めることが多く、広く支持されています。近年は宗教規律という枠を超え、ひとつの食品製造管理基準として評価されるようになってきました。
Ferme du Soleilでは、厳格に管理されたクリーンルーム内で育てることによって『おおごっつぉ』が、ユダヤ教のコーシャ認証の中でも最も厳格なKLBD認証を取得しています。
観光で訪れた人はもちろん、普段の食卓でも安全・安心な食を楽しんでみてはいかがでしょうか。
リーフレタス、赤ミズナにマリーゴールドで彩りを足したシンプルなサラダ。
マリーゴールドのふわりとした香りを楽しむことができます。
マリーゴールドを使用したゼリー。
ゼリーの甘みとマリーゴールドがマッチして、見た目にも美味しいゼリーができました。
株式会社 Ferme du Soleil
Ferme du Soleilの野菜は市内にあるレストランなどで食べることができる他、一部商品をスーパー等でも販売されています。オンラインショップでも購入可能ですので、詳しくはホームページをご覧ください。
公式サイト:https://ferme-du-soleil.co.jp/
〒509-3416
岐阜県高山市高根町中洞767番地4
TEL:0577-77-9892 FAX:0577-77-9944
■工場見学実施中!
1名/500円(税込)お土産付き。
お問合せフォーム:https://ferme-du-soleil.co.jp/index.php/contact/