上宝町岩井戸の高原川沿いにある夫婦岩は、高山市の天然記念物に指定されている奇岩です。
岩井戸にはたくさんの巨大なれきが点在します。北側の尾根から落ちてきたものです。
福地温泉付近で64万年前に活動した上宝火山の、火砕流堆積物が冷却収縮するときにできた規則的な割れ目の、節理面に沿って崩落したものです。
江戸時代、念仏僧播隆は飛騨へ入り修行の場所を求め、上宝町本郷の本覚寺住職椿宗に勧められこの岩屋にこもりました。
修行を終えた播隆は笠ヶ岳を再興し、笠ヶ岳山頂から見た槍ヶ岳の開山を決意します。
この岩屋は64万年前に福地温泉近くで起きた大規模な上宝火山の噴火によって生じた火砕流が堆積し、自らの熱で溶結してできた岩盤です。
冷えてゆく過程で節理を生じ、節理面からブロック状の崩落が起こり、その跡が岩屋になっています。