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ジオトレックガイド 西穂丸山

このエリアについて

飛騨山脈の主稜線の中核、槍・穂高連峰は南北に伸びたカルデラ火山でした。火山活動のもととなったマグマは、噴出したものは火山灰としてカルデラ内に堆積して穂高安山岩に、地下深いところでゆっくり固まり、地表で見られる世界で最も若い花こう岩で滝谷花こう閃緑岩と呼ばれています。この花こう岩が地表にあるということは、飛騨山脈が急速に隆起したことを示しています。
丸山は西穂独標の直下にある一つのピークです。丸山と独標の間には穂高安山岩と滝谷花崗閃緑岩の境界がありますが、崩れてきた穂高安山岩のれきに覆われています。
このあたりでは、登山道の色が、風化した花こう岩の色から安山岩の色へと変化しています。

ジオトレックガイド 西穂丸山トレイルトレッキングルートマップ画像

おススメのスポット 千石園地

千石園地の景色新穂高ロープウェイを降りて駅舎を出ると、海抜2150mの千石園地です。亜高山帯の針葉樹林に囲まれた散策路を進みます。左側に笠ヶ岳を再興し、槍ヶ岳を開山した播隆が道を示します、進むと登山道への案内看板です。登山装備を要求されると、少し胸が高まります。
さあ、登りはじめましょう。

おススメのスポット はじめの鞍部

登山道の景色登山道ははじめのうち平坦です。少し進むと小さなピークを通過します。ここには約20万年前の火山岩が露出しています。下りきったところは水場になっています。
水場を過ぎると、転石を敷きならべて整備された、穂高岳主稜線への登山道の始まりです。ここからこう配の強い登りになります。

おススメのスポット 笠ヶ岳展望

笠ヶ岳展望の景色樹林帯を進む間は、なかなか視界が開けませんが、それでも所々で、穂高連峰と蒲田川をはさんで向かい合う笠ヶ岳が姿を見せます。カルデラ内堆積物の横縞模様を見せる笠ヶ岳に背中を押されながら、高度を稼いでいきます。

おススメのスポット 最後の急坂

最後の急坂の景色樹林帯をぬけると山小屋の横から、登山道が続きます。滝谷花崗閃緑岩の露出部や巨大なれきが重なるところを登ります。
このあたりは、少しクライマーの気分を体験できるところかもしれません。ここを過ぎれば背丈ほどのハイマツの海です。

おススメのスポット 大正池展望

大正池展望の景色ハイマツの尾根を進むと、左やや後方に上高地大正池が見えてきます。大正4年の焼岳噴火によって梓川がせき止められてできた池です。
この梓川は、1.2万年前までは飛騨側に流れ高原川に合流していました。その後新期焼岳火山群の活動によりせき止められ、64万年前まで上高地に巨大な湖をつくっていました。平坦な上高地の地形のもとになっています。

おススメのスポット 丸山の少し先

丸山の少し先の景色千石園地から、およそ1時間半で丸山に到着します。
丸山からの展望を楽しんだら、少しだけ先へ進みます。独標の下の小さなピークあたりまで行くと、登山道のようすが変わります。風化した花こう岩の上に、穂高安山岩のれきが広がり登山道の色が変わります。槍・穂高カルデラ火山の仕組みが見える場所です。

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