平湯温泉街からは笠ヶ岳が望めます。約6500万年前に噴火した笠ヶ岳カルデラの南部の山並み、大木場の辻、錫杖岳、そして笠ヶ岳が並ぶ様子が眺められます。

平湯温泉街の東にどっしりと構えているのがアカンダナ山です。白谷を挟んで尾根続きの白谷山、その背後にある焼岳を合わせて、新規焼岳火山群と呼びます。2～3万年前から活動を始めていて、1万年前以降の活動が確認されたアカンダナ山と、噴気を上げ続ける焼岳は活火山となっています。

平湯バスターミナルと平湯川の間の森の中に遊歩道が設けられています。四季折々の花々が咲き、木々の枝にはいろんな野鳥が姿を見せてくれます。
コースには３ヶ所のあずま屋が設けられ、ゆったりと自然の中の時間を楽しめます。

探索路から平湯キャンプ場を抜けると国道に出ます。そこから「大ネズコトレッキングコース」が整備されています。
林野庁の森の巨人たち百選にも選ばれている巨木です。樹齢千年と推定されていますが、空洞や枝の折れもなく、いたって健康な大木です。ネズコというのは飛騨の呼び名で、和名はクロベ、黒檜と表記されます。
幹周り7.5m、樹高23m。標高1500mの高所では驚異的な大きさです。

平湯温泉スキー場から遊歩道をたどって平湯大滝へ向かいます。
乗鞍岳北部の四ッ岳から、4万年前に流れ出した溶岩の上から流れ落ちる、幅6ｍ高さ64ｍの滝です。
馬蹄形に見える溶岩の下には、およそ１０万年前に山体崩壊した烏帽子火山の崩落土砂が見えています。
滝の手前の遊歩道脇には、海洋底で堆積した美濃帯の堆積岩が露出しています。

高温の環境を好むバクテリアの仲間です。熱湯に近いお湯のまわりでも鮮やかな緑色を見せてくれます。