わたしたちがジオパークの活動に取り組むエリアでは多種多様な動物と豊富な自然環境が共生しています。
ここではその例を紹介いたします。
この地域のほぼ全域で見られるニホンカモシカは国の天然記念物に指定されています。一般的には低山帯から亜高山帯にかけて落葉する広葉樹林の中で木の葉や果実を食べながら生息しています。人間と遭遇すると目が合ったまま動かず一見大人しそうに見えますが,尖った角を持ち突進してくることも。山で出会ったら刺激することなく優しく手を振ってあげましょう。
日本においては飛騨山脈をはじめ本州中部地方の高山帯にしか生息していないライチョウは国の天然記念物に指定されています。夏毛は黒っぽい毛並みで雄の目の上には赤色の肉冠があり,冬毛は純白の毛並みになります。「ライチョウ」という名前の由来には諸説ありますが,雷が鳴りそうな悪天候の前触れに鳴き声を聞くことが多いという方も多くいます。
「高山植物の女王様」と呼ばれているコマクサ。その花の形が馬の顔に似ていることから駒草と呼ばれています。主に高山帯の砂礫帯に分布しておりこのあたりでは乗鞍岳の大黒岳周辺で多く見ることができます。見ごろは7月下旬~8月上旬ころ。
低山帯から高山帯まで広い分布しているショウジョウバカマ。雪解け直後に見ごろとなるが夏ごろまで咲いたままの姿を残していることが特徴です。
7月中旬から8月初旬ころまで乗鞍岳畳平のお花畑を彩るハクサンイチゲ。高山植物を代表する花です。白山で最初に発見されたためハクサンイチゲという名前がつきました。