荒川家は、天正年間(1573~1591)から続く旧家で、江戸時代の元禄期(1688~1703)から明治時代になるまで、この地域6か村の兼帯名主(いくつかの村の名主を兼務する役職)を代々務める家でした。
江戸中期に建てられた住宅は国の重要文化財に指定されています。建物の中には、当時使われていた生活道具、養蚕道具や保存されていた歴史資料などが展示されています。
山がちな飛騨地方は、耕地面積が少なく積雪が多い地域のため、農業以外のさまざまな生業が行われ、養蚕は江戸時代から盛んに行われました。展示品からは養蚕用具や、蕎麦粉を挽く道具、とちの実を割るための道具など、山国特有の暮らしを垣間見ることができます。