乗鞍岳は、剣ヶ峰を中心とした標高2,500ｍ以上の23の峰々と、長大な尾根を持ち、山域面積はおよそ250平方キロメートルで独立峰としては広大なスケールです。
乗鞍岳の主な峰々
- 高天ヶ原（たかまがはら）：標高2,829ｍ。アスピーテ（盾状火山）の山で、頂上が平らになっているのが特徴です。
- 剣ヶ峰（けんがみね）：標高3,026ｍ。別名「権現岳」とも呼ばれる乗鞍岳の最高峰です。直下には、コバルトブルーのハート形の権現池を見ることができます。
- 大日岳（だいにちだけ）：標高3,014ｍ。乗鞍岳の中で2 番目に高い山です。山頂から少し下りたところに「天岩屋（あまのいわや）」と呼ばれる洞窟があり、昔、木喰上人がこの洞窟で修法したと言われています。
- 屏風岳（びょうぶだけ）：標高2,968ｍ。山頂付近に屏風を広げたように岩壁が垂直に立っていることから、「屏風岳」と名づけられたと言われています。
- 薬師岳（やくしだけ）：標高2,950ｍ。屏風岳の西に位置しています。
- 雪山岳（ゆきやまだけ）：標高2,890ｍ。昔、釈迦がいた山だと言われています。
- 水分岳（みくまりだけ）：標高2,896ｍ。昔、水の神様がいた山だったことから、「水分岳」と名づけられたと言われています。
- 蚕玉岳（こだまだけ）：標高2,979ｍ。米、豆などに似た砂礫が一面に広がっています。登山道があります。
- 朝日岳（あさひだけ）：標高2,975ｍ。昔、木喰上人が修法したと言われています。
- 摩利支天岳（まりしてんだけ）：標高2,873ｍ。円空上人が開山し山名を付けたと言われています。
- 富士見岳（ふじみだけ）：標高2,817ｍ。槍・穂高連峰の眺望がとてもよいピークです。富士さんが見えることから「富士見岳」と付けられたと言われます。
- 大黒岳（だいこくだけ）：標高2,772ｍ。畳平から気軽に登れます。ご来光を見る格好の場所となっています。北アルプス方面の眺望が見事です。
- 不動岳（ふどうだけ）：標高2,875ｍ。山頂にある岩は不動岩と言われ、垂直に切り立った珍しい岩があります。
- 里見岳（さとみだけ）：標高2,824ｍ。山頂から北西に広がる人々の暮らしが見える場所であることから、「里見岳」と名づけられたと言われています。
- 魔王岳（まおうだけ）：標高2,763ｍ。畳平から気軽に登れます。山頂近くまで階段が整備され、子供連れでも登山可能です。
- 恵比須岳（えびすだけ）：標高2,831ｍ。恵比寿岳の下部には、火口でできた亀ヶ池があります。
- 大丹生岳（おおにゅうだけ）：標高2,698ｍ。大丹生池の上部に位置することから、「大丹生岳」と呼ばれています。
- 烏帽子岳（えぼしだけ）：標高2,692ｍ。烏帽子のように山嶺が鋭くとがっています。昔、魔王岳の別名がありました。
- 猫岳（ねこだけ）：標高2,581ｍ。山腹の神苗代（かみなわしろ）という泥池の近くに猫が跨るような形をした「猫石（ねこいし）」という岩があったことから、猫岳と名付けられたと言われています。
- 大崩山（おおくえやま、又はおおくずれやま）：標高2,523ｍ。猫岳の北隣。昔、平湯地域に住む人たちから「西ケ谷の頭」と呼ばれていました。
- 四ツ岳（よつだけ）：標高2,744ｍ。昔、安場岳と呼ばれていましたが、山のピークが四つあることから、「四ツ岳」の別称があり、現在では別称の「四ツ岳」が正式名称になっています。
- 硫黄岳（いおうだけ）：標高2,554ｍ。硫黄の匂いがすることから名付けられたと言われています。
- 十石山（じゅっこくやま、又はじっこくやま）：標高2,524ｍ。乗鞍火山群最古の山と言われ、円空上人が仏像を安置したと伝えられています。